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In the middle of the night

Category: 作文1  

何が起こるわけでもない、ちょっと未来の冴島家、ちょこっと夜中編、です。
静かな優しい時間を、ちょっとだけ? 受け取ってもらえたならいいな・・・




 
   ・・・ In the middle of the night ・・・
                                  <6.16.2013>

パタン・・・

音をさせないように気遣われながら静かに閉じられたドアの音、と、俺を起こさないようそっと潜りこんできたはずの僅かなベッドの揺れに、眠りに落ちていた意識がゆっくりと引き戻される。

カオル?

薄く目を開け自分のとは違う暖かさのする方に視線を向けると、独特の甘い匂いを纏ったカオルが仰向けに寝た俺の腕に寄り添うようにしているところだった。

「・・・寝たのか?」

身体を横向かせながらそれだけを訊ねると、向きあった途端にすまなさそうな顔をしたカオルと視線が重なる。

「うん・・・
 鋼牙ごめん、せっかく寝てたのに、起しちゃったね」

「いや、かまわない。
 カオルの方こそしょっちゅう起きてばかりなんだろう。
 大丈夫か? 辛くないか?」

「ふふ・・ 心配しなくても大丈夫。
 少しずつだけどだんだんと一度に寝る時間が長くなってきてるみたいだもん。
 しんどいのはたぶんあとちょっとだよ」

「・・・そうか、ならいいが」

「それよりも鋼牙・・・
 鋼牙の方こそ普段でも寝る時間短いのにわたしのせいで起こしてばっかり。
 それでね・・・」

「・・・?・・・」

「仕事柄、寝不足は良くないはずでしょ?
 だから明日からでも当分の間・・・
 やっぱりわたし、自分の部屋か雷牙の部屋で寝たほうが・」

ちゅっ・・・

「カオル、絵の仕事が忙しい時以外は一緒に寝る約束だろう?」

「でも・・・」

その話は終わりとばかりに、俺はいつものように手をカオルの頭の下に差し込み腕枕をして胸の中に抱え込んでしまう。
するとあきらめたのか、カオルは俺の胸に顔を押し付けるようにして、片方の手も背中の方に廻してきた。

「ん~ 鋼牙の匂い~ 安心して落ち着く~」

「ふっ またそんなことを・・  いいからもう寝ろ。
 さっさと寝ないと、明日もまた朝早くから泣いて起こされるぞ」

「うん、わかってるって。
 ね、鋼牙・・・」

「ん?」

「ありがと・・・  おやすみ」

「ああ、おやすみ」

すぅ――・・・ すぅ――・・・ すぅ――・・・

疲れているんだろう、本当にすぐに腕の中から規則正しい寝息が聞こえ始める。
目を開けて見てみると、腕の中目の前に、慣れない育児に疲れ気味の少しやつれた、だが安心した幸せそうなカオルの寝顔。

なんだか満たされるような気がして、しばらくそのまま見ていたが、さっきカオルに言われた言葉をふと思い出してしまう。

『仕事柄、寝不足はよくないはずでしょ?』

ああ、たしかにそうだな・・・

ちょうど顎の下、俺の鎖骨のあたりにあるカオルの頭、顔に落ちてかかった髪を直しそっと口づけて、そのまま頬を押し当て静かに目を閉じる。

ありがとう、そう言いたいのは・・・ 俺だ、カオル・・・

「・・・おやすみ」





 2013_06_17

Comments

hana72 様 

暑中お見舞い、そして手の心配をして頂いてありがとうございます。
ちょっと皮膚は軟いけど、でも傷はきれいにくっついてます。
え~っと、今も休憩中なんですけど、とにかく暑い・・・ しかも蒸す~
もうベタベタ・・ 汗、という性質の悪いごっつい服を着ている感じです。
隊長は見事に復活、暑いのに走りまわってます。
で、黒いせいで温まり過ぎてちょっとバテ気味ですかね。
お盆まで~ お盆まで~ と念仏のように唱えながらもう少し、仕事、頑張ります。
hana72様も夏バテには気をつけてくださいませ。
なな  URL   2013-07-30 15:30  

ki-様 

返信が遅くなって申し訳ございません。
そして、ありがとうございます。
たぶん話の内容としたら、何、これって? みたいなものだと思うんですけど。
ki-様のように言ってもらえたことは管理人にとって、すごくうれしいことで、コメント読んで思わずにんまりしてしまいました。
うふふ うれしい。
なな  URL   2013-06-24 07:55  

優しい夜 

こんばんは、なな様
早寝するはずが、読みたくて0時過ぎまで起きていてしまいました。(^^;
雷牙くんの育児で大変な時でも、鋼牙さんとカオルさん、お互いを気遣いながら、結局一緒に眠るのか一番なんでしょう。ほっこりしました。
ほっこりして、私も幸せな気分で早く眠りま~す。
Mie  URL   2013-06-17 00:26  

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