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Chocolate is a taste of a nightmare ~チョコレートは悪夢の味~

category: 作文1  

バレンタインのカオルの手作りチョコを食べた零は・・・
カオルはどんなチョコを作ったのでしょうか? 
零君、不憫だわ・・・

「A thing sweeter than chocolate !」 ← バレンタイン前のおはなしはここをクリック



 
   ・・・Chocolate is a taste of a nightmare・・・
                                      2.25.2012

『ゼロ・・』

「なんだい?  シルヴァ」

『なぜバレンタインの日にわざわざあの家に行くのかしら?
 いくら鋼牙のことが気になるからって・・・
 わざわざあなたが見に行く必要は無いと思うんだけど?』

「だってさ、シルヴァ、甘いもん苦手なあの鋼牙が、だよ?
 いくら惚れた弱みだからってさ、あのカオルちゃんの、手作りのチョコを食べるんだよ。
 見物しない手はないでしょ?」

『でもね、ゼロ・』

「いいから、いいから。
 だって俺は横で見てるだけだからさ、全然問題ないよ」

『だといいんだけど?』


♪~ ピンポ~ン 

「こんにちは、ゴンザさん」

「こ、これは、零様、今日はどういったご用件で?」

「あれ? どうしたの? 別にいつものようにお茶しに来ただけだけど?
 ほら、これ・・・
 ねえ、いつものように中に入れてくんないの?」

手に持ったケーキの箱を目の前に持ち上げて見せた俺に、どうにも歯切れの悪そうなゴンザさんの態度?

「どうしたの? 何かあったの?」

「い、いえ、それが・・・」

どうしたのかな~~?
なんか今日のゴンザさん歯切れが悪くない?

「あ、やっぱり零君だ~
 ゴンザさん、ちょうどお茶の時間だから、零君に早く入ってもらいましょうよ。
 ねえ、零君、来て来て~」

お、やっぱそうこなくちゃね、カオルちゃん。

「オッケ~
 ゴンザさん、ということなんで、入っていいかな?」

「はい・・・ 零様さえよろしければどうぞ」

「・・・?・・・
 よくわかんないけど、じゃあ入るね、おじゃましま~す」

「・・・どうぞ」


勝手知ったるなんとやら・・・
リビングに行ったら、カオルちゃんは、お茶の用意でキッチンに行ったのか、鋼牙がソファーに座って一人本を読んでいた。

「よ、鋼牙、遊びに来たぜ」

「零、今日だけはお前が来ないことを祈ってやってたんだが・・・
 ふぅ・・ もう、来てしまったものはしかたがないな」

はぁ? 鋼牙の奴何言ってんだ?

「鋼牙?」

「・・・・・」

なんだよ、その無言状態は?
俺、なんかまずいことやったっけ?

「零君、いつもケーキ、ありがとう。
 零君ていつも美味しいのばっかり持ってきてくれるよね。
 わたし・・ 零君に感謝してるんだよ」

「いや、それは一人で食べるよりも二人の方が美味いしさ、
 カオルちゃん、いっつもどこかの誰かと違って、喜んでくれるし~
 だから、感謝されることなんて全然ないんだけどさぁ。
 ねえ、カオルちゃん、俺なんか最近まずいことやったかな?」

「え? なんで?」

「ん~? なんとなく? なんかそんな気がしてさ」

「零君には感謝してる事ならいっぱいあるけど?」

「そ? ならいいけど・・・」

「ねぇ、零君」

「なんだい? カオルちゃん」

「あのね、零君には、いつも良くしてもらってるから、わたし・・・」

「・・・?・・・」

「今日、バレンタインじゃない?
 だからね、零君のためのチョコ、頑張って作ったんだよ。
 これ・・ 貰ってくれる?」

「え! カオルちゃんが俺に?」

「うん・・
 零君のために、すっごく頑張って作ったんだよ~」

「手作り――!!
 あ・・ ありがとう、カオルちゃん」

「うふふ・・・ 
 ね、開けて食べてみて~~」

なんで、俺にカオルちゃん手作りのチョコがあるんだ――?!
マジですか?
鋼牙・・・ お前知っててそれで・・・
ちょ、ゴンザさんもその気の毒そうな顔!
もしかしなくても知ってたんだ~~
ひぇ~~ どうすりゃいいんだよ~~
これってカオルちゃんの前で食べないといけないの?

「ねえ、カオルちゃん、つかぬことを訊くけどさ・・・」

「なにかな? 零君」

「その・・・ 鋼牙にはもう上げたの?」

「・・・・・」

なに? カオルちゃん、真っ赤になって・・・
それって、どういう反応なわけ?

「えっとね、零君・・・ そのね・・・ 鋼牙にはね・・・」

「零、心配するな、俺には今夜くれる予定になってる」

「あ、そ、そうなんだ」

「うん、そうなの、鋼牙には今夜ね、ゆっくりと・」

「あ――・・ だから、遠慮するな。
 カオルから、お前に感謝の気持ちだ、是非食ってやってくれ」

そっか、恋人同士だもんな~ 本命だもんな~ 
ふ~ん、鋼牙は今夜か~
でも、遠慮するなって言うけどさ鋼牙、このチョコって、たしかカオルちゃんの手作りだって今、言ってたよな。
たしか、カオルちゃんの料理の腕って・・・
うっわぁ~~ カオルちゃん、そんな期待した目で見つめないでくれよ~~

「・・・・・」

「零君? 嫌だった? 欲しくなかった?」

「ありがと、カオルちゃん、うれしいよ。
 じゃ、開けるね」

「うん」

小さい箱に掛けられた銀色のリボンと黒い包装紙を外して蓋を開けると、中には、いかにも手造り風の、一口サイズに丸められた、色がついた5個のチョコが・・・

「ね、零君、すごいでしょ? 味の違う五色のチョコなんだよ~
 わたしね、どんなのにしようかなってずいぶん考えたんだけど、
 絵具を見ててふと思いついたんだよね。
 カラフルで売ってないような感じのがいいな~って」

「そ・・・だね、たしかに全部色が違うね、カオルちゃん。
 目のつけどころが、さすが、画家さんだよね」

「でしょう~~
 やっぱり零君はそう思ってくれるんだ。
『ただ融かして型に流し込んでメッセージを付ければよろしいのですよ。
 シンプルな方が零様は喜ばれます! 絶対です!』
 ゴンザさんはそう言ったんだけど、そんなこと無いよね?
『零のやつに無駄に手をかけなくていい、ゴンザの言う通りにしておけ』
 鋼牙もそう言ったんだけど、そんなことないよね?
 ねえ、零君」

鋼牙、ゴンザさん・・・
悪かった、一応やれることはやってくれてたんだな、二人とも。

「カオルちゃん、ありがと、俺食べるよ。
 これは? この赤いのって何味? 何が入ってるの?」

「それはね、赤い健康野菜ジュースの材料見て作ったんだ。
 トマト、にんじん、パプリカ、いちご・・・それと――・・」

「それなら、問題ないかな・・・むぅ?・・ん?・・
 ぐっ! げぇ~! ゲホゲホゲホ・・・ うわぁ~~」

「零様、どうぞ、ぬるめの渋茶でございます」

「あ、お茶・・・  
 はぁ~~ ふぅ~~ カオルちゃん、これ・・・」

「あ! 思い出した!
 あと、なにかパンチを効かせたくてハバネロを中心に入れたの、効いてた?」

「効いた~~ すっげ、効いてた!
 俺、チョコ食ベて喉が焼けついたのも、汗が噴き出したのも生まれて初めてかも」

「零・・・
 
 おい、カオル、他の4個は何味なんだ? 言ってみろ」

「えっとね・・・
 緑色はね、元気が出るようにっていうのがてテーマなんだよね。
 ネギ、ニラ、ピーマン、ホウレンソウに、隠し味にニンニクとワサビかな~
 茶色は、ゴンザさんが飲んでるお茶にヒントをもらって、
 どくだみ、ハト麦、ウーロン茶、ウコン、あと変化がつけたくて、お味噌が少し?
 黒色は、スパゲッティで美味しかったから、イカ墨と、
 健康にいいから黒ゴマ、匂い付けにコーヒーをちょっとだけ? シンプルにしたんだよね。
 で、黄色はフルーティーにしたくて、冷蔵庫とかにあったモノをいろいろ入れたの。
 レモン、柚子、キンカン、オレンジ・・・
 で、最後の仕上げの隠し味にカレー粉をちょっとだけ・・・
 そんな感じかな?」

「カ、カ、カオル様・・・」

私をキッチンから締めだしてそのようなモノをお入れになっていたのですか。
それで、冷蔵庫や調味料の棚までもがあのようなことに・・・

「カオル、それは・・・」

う~ 甘いものが苦手で良かった、と今日ほど思ったことはないな。

「カオルちゃん・・・」

え~~ これって、聞かない方が良かったかも・・・
俺、もしかしなくても、まだ残りをこれから食べるんだよね、やっぱり。

「ね、遠慮しないでいいからね、零君、食べて食べて~」

「う、うん、カオルちゃん」

「零・・・」

「零様・・・」

俺、食べたよ。
すっげ~ 頑張って食べた。
カオルちゃんが目、うるうるで見つめてるし、女の子の前で、食いたくない! なんて絶対言えないじゃん。
茶色と黒はまだなんとか?まともな方で・・ 噛んで味わってる余裕があったんだけど、黄色と緑色のはさ、持っただけで匂いからしてすごかったんだよね。
でも、正直、チョコ丸呑みして窒息死! ってのだけは嫌だったから、2回ほど噛んで小さくしてからすぐに飲み込んだんだけど・・・
タイミング良くゴンザさんが出してくれた渋茶が無かったら、俺・・・ 
たぶん、いや、絶対卒倒してたと思う。
でも、カオルちゃん、嬉しそうにしてたから、俺なんとか笑ってたってことだよね・・・

お茶の時間が終わったら、俺は速攻で鋼牙ん家から帰ったんだけど。

「零、今日はすまなかったな。
 これが一番効くはずだ、何も言わずに持って帰れ。
 そして、必ず飲め」

帰る時廊下で、鋼牙がそう言って、こっそり俺に渡してくれたモノ。
・・・正露丸
鋼牙ん家には、魔戒法師が作った薬もたくさんあるはずなのに、これ以外効かなかったってことか?

俺は家に帰って鋼牙に貰った薬をすぐに飲んで、ベッドに横になって・・・
気がついたら、翌日の昼だった。

『ゼロ、大丈夫?
 指令書が来なくてよかったけど・・・
 あなた、ずっと寝たままうなされてたわよ?』

「シルヴァ・・・ 心配かけたみたいだけど、なんとか大丈夫。
 でも、さすがにまだ腹の調子はイマイチかも・・・
 今日は大事をとって夕方までもうひと眠りするよ」

『そのほうがいいわね。
 あ、鋼牙に貰った薬を飲んだ方がいいんじゃない?』

「そうだね、そうするよ」

ベッドに寝そべったまま、ふと思った。
鋼牙も夜にあれ、食べたんだよな~ 
鋼牙、お前って、すげえな。
カオルちゃんのこと、全部ひっくるめて好きなんだもんな。
それにしても・・・ 
ホラーや、メシアや、闇黒騎士、いや、奴らを倒したガロよりも、カオルちゃんが、最強かもしんないな。


2012_03_10

Comments

モ~ニン❤ りのん様 

笑ってもらえてよかった~です。
前回のバレンタイン前のお話で、零君が不憫! 鋼牙ってばひどい! っていうコメがポロポロポロ・・・・
いっやぁ~ 焦りましたよ、管理人。 (゜o゜)
おかげでホワイトデー書くはずだったのにフォローネタを書くことになってしまいました。 (苦笑)
当日UPはちょっと無理かも・・・ですけど、ホワイトデー、零君も登場でカキコの予定です。
ども、コメコメ、ありがとうでした。
また、メールします。 (^_^)/~
なな  URL   2012-03-12 07:28  

ママ様、おはようございます 

知らぬが仏・・・ とはよく言ったもんです。
零君、鋼牙のチョコのこと知らないんですよね。(苦笑)
つぶやき欄に書きましたが、本当は鋼牙は食べなかった、と言うのがばれてしまうおはなしを書く予定でした。
ちょっと時間的な問題でこんな感じになってしまいましたが。
まあ、バレンタインのおはなしは、とりあえずこれでエンドです。
まだ鋼牙の誕生日のおはなしも書けてませんしね。
いつも拍手コメありがとうございます。
嬉しいですよ~~ ママ様!
なな  URL   2012-03-12 07:20  

みゆ様、こんばんは 

どうも、コメントをありがとうございます、みゆ様。
お礼を言うのはこちらの方、なかなか感想を聞ける機会はあまりなくて、とてもうれしいです。
う~ん、もちろん鋼牙が一番ですけど、優しい零君も大好きなのに・・ 書くとなぜかいつも不憫になってしまう零君です。(苦笑)
もうすぐMSも終わりですね。
1話あたりから、新たな感じでおはなしを書きたいな、そう思ってます。
あの、手を繋ぎそうで・・・の感じの鋼牙とカオル。
せつない感じの二人の世界、いいなぁ~~
レオ君はすっごくお気に入りキャラなので、頻繁に登場して活躍してくれることでしょう~~
おお! 「NOSTALOGIC」 楽しんでおられるのですね!
いえいえ、微力ですがお役に立てて何より、嬉しいです。
では、また感想を聞かせてくださいませね。
ありがとうございました。

なな  URL   2012-03-12 02:33  

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