FC2ブログ
タイトル画像

スポンサーサイト

--.--.--(--:--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 トラックバック(-) | コメント(-) | [EDIT]
タイトル画像

The presents from her ~彼女からの贈り物~

2012.01.07(00:00)

気がついた人もいるかもしれませんが、クリスマス・コラボのおはなし 「 A present from the bottom of heart ~心からの贈り物~ 」 は、<鋼牙からカオルへの贈り物篇> です。
が、そうなると <カオルから鋼牙への贈り物篇> は? ということになります。 
ということで、クリスマスが終わって、お正月も終わって、随分過ぎてしまいましたが、続編といいますか、今回はカオルちゃんバージョンです。
カオルちゃんの用意するプレゼントってなんでしょう?
そして、カオルにプレゼントを貰った鋼牙の反応は?

While hearing ・・・♪
「20th century Boys & Girls」 by.高橋洋子
          

     ・・・ The presents from her ・・・
                                 <12.23.2011>

「んーーー・・・ ん?」

目が覚めた。
が、まるで身動きが取れない。
・・・カオル?
仰向けに寝ている俺に、半分乗り上げるようにして、カオルが俺の首にがっちり腕をまわし抱きついたまま寝ている。
目だけで、時計を見てみようとするが、それも出来ない。
まあ、いつもとおりに目が覚めたということは、たぶん起きる時間だということだろう。
これだけがっちり廻された腕を外すとなると、さすがにカオルも目が覚めるだろうな。
このまま寝かせてやりたかったんだが。
参った・・・

目の前にある、俺の胸の上のカオルの寝顔に見入る。
ふふ・・ 気持ち良さそうに寝てる。
昨夜は、俺の言ったことに泣きだしたりして。
その涙が、嬉し涙なんだとわかってはいても・・・
いつもと同じだ。
お前の涙に、俺は掛ける言葉に困った。
結局、俺の口から出た言葉は・・・
間抜けにも、 「もう寝よう」 
ふっ お笑いだな。

カオルに言って・・・ 
俺の想いを言えて、よかった。

カオルの顔に掛かった髪を指先で流し、頬を撫でながら寝る前に頭の中に微かに聴こえた曲を、静かに、ゆっくりと口ずさんでみる。

♪~~
Amazing grace how sweet the sound
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind but now I see.

'Twas grace that taught my heart to fear,
And grace my fears relieved,
How precious did that grace appear,
The hour I first believed.

Through many dangers, toils and snares
I have already come.
'Tis grace hath brought me safe thus far,
And grace will lead me home.

The Lord has promised good to me,
His Word my hope secures;
He will my shield and portion be
As long as life endures.

Yes,when this heart and flesh shall fail,
And mortal life shall cease,
I shall possess within the vail,
A life of joy and peace.
 
The earth shall soon dissolve like snow,
The sun forbear to shine;
But God, Who called me here below,
Will be forever mine.
      
When we've been there ten thousand years,
Bright shining as the sun,
We've no less days to sing God's praise
Than when we'd first begun.

「・・・・・・」

「ステキな・・目覚まし」

俺の胸の上の、まだ目を瞑ったままのカオルの唇から、言葉が零れる。

「カオル?」

顔はそのままで、ゆっくりと目だけを開ける。

「ね、昨日の曲だよね?
 たしか、オカリナで演奏された」

「ああ」

「鋼牙、歌えるほど知ってる曲だったんだ」

「昔、”ゴスペルの女王” と称賛された ”マヘリア・ジャクソン” っていう 
 黒人歌手がいたんだが、ゴンザがファンでな。
 よくレコードを掛けていた。
 ふっ・・  
 そうすると、必然的に俺も一緒にいることが多かったからな。
 気がついたら・・・ 自然と歌えるようになっていた」

カオルが、ゆっくりと顔を俺の方に向ける。

「ふ~ん・・・ ゴンザさんに感謝。
 おかげで鋼牙の素敵な歌で目が覚めて、聴くことができた。
 おはよう、鋼牙」

「おはよう、カオル。
 起こして悪かったな」

「ううん、わたしこそこんな格好で寝てて、ごめん。
 重かったでしょ?」

「いや、さっき目が覚めるまで気がつかなかったんだから、大丈夫だ。
 ただこの腕は、さすがに起こさずに解く自信はなかったがな」

「ごめんね、鋼牙。
 でも、わたし、いつの間にこんな風に抱きついたんだろう?」

腕を外そうと、上体を少し持ち上げたカオルの頭の後ろに手をまわす。

「鋼牙?」

「カオル・・・歌のご褒美を・・くれないか?」

ふんわりと優しく微笑んだカオルは、そのまま顔を寄せながら、そっと静かに目を閉じた。


一緒に起きたカオルと朝飯を食べ、ゴンザとカオルの二人に見送られて朝の浄化の仕事に向かう。

『鋼牙、悩みは解決したのか?』

「なぜだ」

『いや、今朝は昨日と違って、迷いがないようだからな』

あいかわらず、勘のいい・・・

「ああ、解決した。
 零や、ゴンザ、それと、お前のおかげだ」

『俺のおかげ?』

「ああ」

『ふ~~ん・・・ どうせ、カオル絡みなんだろ?
 なんだか知らないが、まあいい。
 さあて、嫌な気をあちこちから感じる。
 今日も忙しいぞ、鋼牙』

「ああ、わかってる」

頭の中を仕事モードに切り替えて、ザルバの探知するオブジェに向かった。


「ただいま・・」

「おかえりなさいませ、鋼牙様」

「おかえり、鋼牙」

「おっかえり~ こ~う~が、邪魔してるぜ」

「零・・・ 来てたのか」

「ま~ね~ 
 だって、気になることもあるじゃん?
 あと、ゴンザさんのクリスマス料理も食べたいもんね」

零、お前・・・

零と話し始めた俺を見て、カオルとゴンザは昼飯の準備のため、キッチンの方へ行き、俺は洗面に寄った後、零とリビングに向かう。

「なあ鋼牙、カオルちゃんへのプレゼント、何か考えて用意したか?」

リビングのドアノブに手を掛ける俺に、零が訊いてきた。
一瞬後ろを振り返り、零の顔を目だけで見てすぐ前を向き、ノブを廻して開けながら簡単に返事した。

「それなら、もう済んだ」

バタン! 

続いて入って来ると思っていた俺の背中ですぐにドアの閉まる音がして、不思議に思い振り返ると、閉まったドアが見えて、なぜか後ろにいるはずの零がいない。

「・・・?・・・」

バッ!

目の前のドアがいきなり押し開けられた。

「おい、鋼牙  ”もう済んだ” って、何が?!」

「・・・?・・・ プレゼント、だが?」

「プレゼントって、おい・・・ クリスマス・プレゼントだぞ?」

「ああ」

「鋼牙、クリスマス・プレゼント済んだって・・・
 お前、今夜がクリスマス・イブだぞ? わかってんのか?」

「ああ、だが、昨夜でも、日付が替われば24日で、
 つまりは、もうクリスマス・イブだろう?
 だから、ひと晩早いが、と、ちゃんと断わってからカオルにはプレゼントした」

「したって、お前・・・
 それで、カオルちゃんは?」

「そうだな、喜んだな、かなり」

「鋼牙・・・」

「零、言ってくれたこと、感謝する」

「あ、ああ・・・」

零、何を面食らったような顔をしてるんだ?
だいたい、手抜きをするな、知らん顔はダメだ、クリスマス・プレゼントを絶対しろ、そう言ったのは、零、お前だろうに。

「なあ、鋼牙」

「今度はなんだ」

「何をプレゼントしたんだよ?」

「・・・・・」

「おい、教えろよ」

「教えない、いや、教えたくない」

今頃になって、俺の胸の内をカオルに告白したなんて言えるか。

「なあ、鋼牙~~」

「しつこい! これ以上俺に訊こうとするなら、家から追い出す」 

「うーー・・  鋼牙のケチ! 
 いいもん、あとでカオルちゃんに聞~こう~っと」

「それは・・・無駄だな」

「へ?」

「いや、なんでもない」

カオルが昨日のこと、絶対言うはずない。

「・・・・・」

「なんだ、まだ何かあるのか?」

「ん~~ 別に。
 今夜、お前はカオルちゃんに何を貰うんだろうなーー・・
 そう思っただけさ」

カオルが、俺に?

「なんだよ、その顔。
 カオルちゃんて、わりとイベントとか好きじゃん?
 絶対何か用意してるって、俺は思うんだけどなぁ~
 な、そう思わないか? 鋼牙」

「あ? ああ・・」

自分の事で頭がいっぱいで、すっかり忘れていた。
たしかに・・・ カオルがイベントというか、世間でどうこうっていうのを忘れたこと、今までなかったな。
ということは、今夜、もしくは明日、俺に何か準備しているということか?

「鋼牙?」

「零・・・
 そういえばお前、今日の仕事はどうした」

「ん~~ 仕事? たぶん、大丈夫。 
 そこんとこは抜かりなしだぜ。
 俺って、結構日々真面目にやってるもんね。
 今日はさ、ゴンザさんのクリスマス料理食べたくてさ。
 この前来た時に、夜は遠慮するけど昼に来るかも? って、
 ちゃ~んと言ってあったんだよね。
 なあ、もしかして、どうせ来るなら夜の方が良かったか?」

こいつ、面白がってるな。

「・・・・・」

「おいおい、冗談だから睨むなよ、ちゃんとわかってるって」

「まあいい、せっかく来たんだ、しっかり食べて帰れ」

「サンキュ~ 鋼牙、じゃ、ゴチになるぜ」

「ああ」

まあ、零には結果世話になったわけだし、ゴンザも了解済みならいいだろう。


しばらくすると、カオルが呼びに来た。

「鋼牙、零君、お昼ご飯の用意ができたよ、来て~」

「ああ、すぐ行く」

「わ~い、待ってました」

ダイニングに行くと、七面鳥やらなにやら、クリスマスのメニューが卓上に並んでいる。

「うっわ、美味しそう~~」 

「零様が、お昼に来るかも、と仰っておいででしたので、
 もうこれは来られるのだな、と思いまして、準備しておきました」

「さっすが、ゴンザさん! 
 鋼牙にもしっかり食べろって言われたから、目いっぱいごちそうになりま~す」

「はい、どうぞ、召し上がれ」

「ほんと美味しそうだよね、鋼牙も食べよう」

「ああ、そうだな」

毎回ながら、零が来ると賑やかな食事になる。
俺には真似できないが、よくもまあ、ああもジョークを連発出来るものだな。
カオルは笑い声をあげながら食べているし、ゴンザも笑いをこらえるのを諦めたのか、一緒になって笑っている。

「あ~ 食べた、食べた~ 美味しかった~
 ゴンザさん、ごちそうさまです。
 もう、なんっにも入りません、満腹で~す」

「それはようございました」

「零、お前の腹の中はいったいどうなってるんだ?
 よくそんなに食えるな。
 飯だけでも相当食べてたはずなのに、ケーキまで・・・」

「甘いもんは別腹なんだよ! ね~ カオルちゃん」

「そうだけど・・・ 
 でも、さすがに零君は凄過ぎだよ~ お腹、壊さないでね」

「大丈夫、問題ないよ。
 あ、ねぇ、カオルちゃん、ちょっと訊いてもいい?」

「え? なあに?」

おい、零、まさか本当にカオルに訊くつもりか?
コーヒーを飲みながら視線を走らせたが、零はまったく気にする風も無く、そのまま話し続ける。

「カオルちゃん、鋼牙にクリスマス・プレゼント・・」

「零、おい・・」

「何か用意した?」

「え? ええっと・・・」

俺のことじゃないのは、まあいいが、カオルがしどろもどろになっている。

「ねえ、用意してんでしょ? カオルちゃん?」

笑顔で食い下がる零に、カオルが俺の方をちらっと見て返事に困っている。

「おい、零、もう・」

「あの、それはね・・」

「うん、なになに?」

「秘密!」

「え~~! カオルちゃ~ん」

「絶対ヒ・ミ・ツ! 零君には教えてあげない」

ふっ・・ 残念だったな、零。
俺はカオルの言葉に内心ホッとして、口元だけで笑いながら、残りのコーヒーをゆっくりと飲み干した。


零が帰った後、今日は珍しく書き物仕事も無くて、リビングで本を読んでいる俺の向かいで、カオルが黙って俺をスケッチしている。
書斎にいる時は、書き物などの仕事をするから、特に急ぎの用がある時以外勝手にカオルが入ってくることはまず無い。
だが、リビングで本を読んでいる時は、仕事関係とはいっても時間が空いた時の勉強の意味合いを兼ねた本か、俺自身が個人的に興味ある本がほとんどだ。
だからカオルが傍に居ることは多いが、やはり俺から話しかけない限り、カオルから読書の邪魔をするようなことはほとんど無くて、まるで暗黙の了解のように黙って俺をスケッチしていることが多い。

「カオル・・」

本から目を離さず名前を読んだ俺に、カオルがちらっとこちらを見た後、スケッチの手を止めずに返事する。

「なぁに? 鋼牙」

「今、俺の手持ちの仕事は何もない。
 もし ”指令書” が来なかったら・・ 今夜、カオルはどうしたい?」

スケッチの鉛筆の音が止まる。

「それって・・」

「今夜が本当のクリスマス・イブだからな。
 もし、カオルが何かしたいことがあるなら、つきあうが?」

「鋼牙、いいの?」

「ああ、かまわない。
 とは言っても、夜になるまでは、まだどうなるかはわからないがな。
 どうする? 出掛けたいのか?」

「ううん、出掛けるのはこの前ドライブに連れていってもらったし、
 昨日コンサートにも一緒に行ってもらったから、今夜はいいの。
 今夜は、あの・・ね・・」 

「ん? どうするんだ?」

「うーー・・・ やっぱり、あとでもいい?
 今はまだ・・」

「そうか、じゃあ、 ”指令書” が来なかったら言ってくれ」

「うん、ありがと、鋼牙」

なんだ? 顔を赤らめて。 
いったいカオルはどうしたいんだろうな。


夕方が過ぎて、ゴンザが晩飯を呼びに来る頃になっても、 ”指令書” は来なかったから、たぶん今夜はもう何もないだろう。
食後のコーヒーを飲んだ後、カオルと二人、リビングに移動する。
3人掛けのソファーに並んで座り、カオルが話し始めるのを黙って待つ。

「鋼牙、今夜はもう ”指令書” 来ないかな?」

「そうだな、たぶんもう大丈夫だろう」

「そうだよね、こんな時間だもんね。
 あのね、昼に零君や鋼牙に訊かれたこと、なんだけど・・
 ね、お風呂から出た後で鋼牙の部屋で、ってことで、いい?」

「それはかまわないが・・」

「わたし、これから先にお風呂に入ってくる。
 それで鋼牙の部屋で待ってるから、鋼牙もお風呂出たら上がってきてくれる?」
 
「ああ」

「じゃあ、お風呂、入ってくるね」

カオルにはカオルの考えがあるんだろうが、それにしても零に言えなくて秘密というのはともかく、風呂上がりに俺の部屋で、だなんていったいどういう・・・


カオルと入れかわりに風呂に入り、ゴンザが用意しているお茶の用意を持って部屋へ上がる。

「カオル、待たせたな・・」

そう言いながら自分の部屋のドアを開けると、目の前に笑顔のカオルが立っている。

「カオル?」

俺の持っていたトレイを両手を出して受け取りながら、カオルが口を開く。

「鋼牙、メリー・クリスマス。
 わたしからのクリスマス・プレゼント、受け取ってくれる?」

「あ、ああ・・・」

目の前にいるカオルが、はにかんだ表情でトレイを持ったまま、大きく一歩、横に身体をずらす。
と・・・
カオルが立っていたはずの空間の延長線上、部屋のずっと奥の方、窓際の横。
そこに、ベッドサイドのランプと窓から漏れる月明りに優しく照らし出された絵がイーゼルの上に掛かっているのが見てとれた。

「カオル・・・ あの絵・・・」

「仕事の合間に少しづつ仕上げたの。
 1週間ぐらい前にやっと仕上がったんだ」
 
テーブルの上にトレイを置きながら話すカオルの声を聞きながら、視線を外さず、窓際の絵のところにゆっくりと近付いていく。
イーゼルの上に置いてあるのは、カオルの誕生日に俺をデッサンした、あの絵。

あの日以来、カオルは出来あがるまではダメだと言って、一度として絵を見せてくれなかった。
その絵が、出来あがって・・・

「鋼牙、どうかな? 
 ね、もしかして、気にいらない、かな?
 でもね、鋼牙、わたし、不器用だから。
 まともにできるのって、やっぱり絵を描くことしかないから。
 だから、バカのひとつおぼえみたいだけど、
 どうしても鋼牙のために、
 クリスマスに間に合わせたくて頑張ったんだ~」

バカのひとつおぼえ、だと?
そんなことない、カオル。
俺はお前を好きだが、お前と同じくらいお前の絵も好きなんだ。
それに、この絵、この絵は特別だ。 
あの夜、今の俺の全てをカオルが描き出した絵だ。
それが、色付けが終わって・・・

「鋼牙・・・」

「ありがとう、カオル。
 うれしい・・・
 すごくうれしい・・からな」

横に立っていたカオルを引きよせ、胸の中に抱きしめる。
そして・・・ カオルの顔を上向かせ、熱く深く口づける。

「はぁぁーー・・・」

甘いカオルをさんざん味わったあと顔を離すと、俺の胸に凭れたカオルの口から、甘く大きな吐息が漏れる。
唾液に濡れた唇を舐めとり、頬から耳にキスをして、そっと囁く。

「カオル、今夜は・」

「ね、鋼牙・・」

「ん?」

「もうひとつ、鋼牙に渡したいもの・・ 用意してある・の・・」

「もうひとつ?」

「うん。
 これも絵と同じでバカのひとつおぼえだけどね、
 でも、珍しく鋼牙が褒めてくれたものだから。
 だから、ゴンザさんに教えてもらって、今朝頑張って作ったの。
 ね、見てくれる?」

「ああ」

身体を離したカオルに手をひかれて、ソファーに座った俺の目の前のテーブルには・・・

「・・・ケーキ?」

「そう、わたしが作ったんだよ。
 鋼牙が食べてくれるホットケーキを、薄く、薄く、何枚も焼いて、
 生クリームもすっごく砂糖を減らして、ね。
 で、重ねて、イチゴをのせたの。
 ゴンザさんが作るようには綺麗じゃないけど、でも・」

「カオル、俺がお茶を淹れるから、ケーキを切り分けてくれるか?」

「うん」

ゴンザ、こういうことだったのか・・・
カオルがお茶うけに食べる物がトレイに無いから、何かくれと言った俺に、 
”今夜は、このままお茶だけでかまいませんよ” そう言った訳は。

俺がお茶を淹れ、カオルが切り分けたケーキを口にする。

「鋼牙・・・ 
 どう? 甘くない? 食べれる? ねえ、大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ。
 美味いよ、カオル」

「ほんと? よかった~
 う~ん・・ でも、わたしの口には、全然味が無いようなケーキだけどね」

絵を描いている時の事とかを話しながら、ケーキを食べる。
食べ終わると、隣に座っているカオルを引き寄せ、俺の膝の上に抱き上げ、抱き締めながら何度も何度も口づけを繰り返す。

「カオル、ケーキもいいがやはり俺が一番好きな甘いものは・・お前だな・・」

「鋼牙・・・」

「もう、寝よう。
 カオル、今夜も、一緒に寝るだけならいいんだろ?」

「あ、鋼牙、あ、あのね・・・」

「どうかしたのか?」

「プレゼント、最後にね、もうひとつ・・ あるの・・・」

「最後にもうひとつ? まだあるのか?」

「うん、でも・・・ これがほんとに最後。
 えっとね・・・ あ、あのね・・・」

「・・・?・・・」

「あのね、こればかりは、その・・ どうなるかっていうか・・
 自分でも・・ 間に合うか? 予想が立たなかったんだけどね」

「ん?」

「なんとか、間に合ったから・・ その、今さらだけど・・」

「・・・・・」

「あ~ もう! 今夜はわたしを、鋼牙の好きなようにしていいから!」

「は? ・・・カオル?」

「えっと、鋼牙、その、遠慮せずに何してもいいから!
 あーー! 恥ずかしい!
 やっぱり、わたし、バカだわ! こんなこと言うなんて」

俺の服の胸元を握ったまま目の前で俯いて。
間接照明の灯りでさえはっきりわかるほど、顔も首も真っ赤にして。
カオル、お前・・・

「寝かさない・・」

「え?」

「後悔するぞ、カオル、そんなこと言って」

「へ?」

「俺がふだん、どんなにお前のこと考えて、大事にして、手加減してるかなんて・・・
 お前、全然知らないだろう?」

「えーー うっそ~~」

「うそじゃない。
 覚悟しろよ、カオル、自分が言ったんだからな。
 今夜は寝かさないからな」

「そんな、鋼牙ぁ~  わたし、初心者だよ~」

「今さら遅い。
 お前からのクリスマス・プレゼント、ありがたく頂く」

俺の言葉に、驚き、困った顔をするカオルを膝の上からそのまま抱き上げる。

「鋼牙ぁ~・・」

「メリークリスマス。
 絵に、ケーキに、カオル・・
 ほんとに最高のプレゼントばかりだ。
 ありがとう、カオル」

泣きそうな顔をしたカオルをベッドに下ろし、俺はカオルにそっと顔を寄せた・・・


コメント
あっはっは! (^◇^)
どうも、簡潔明瞭なコメント、ありがとうございます。
もう、見事な1行コメントに見たとたん、思わず噴き出してしまいました。
う~~ん、続きですか・・・
ほぼ丸1日かかって、今朝がたや~っと、見返しはまだですが、とりあえず書き抜けだけはしたんです、が・・・
ただ、内容的に、UPするかどうかは、これから審議という感じです。 
という訳で、もう少し考えさせて下さいませ。  
<(_ _)> 


【2012/01/11 20:45】 | なな #- | [edit]
お願いしますっ!
【2012/01/11 17:17】 | 龍鈴 #JalddpaA | [edit]
「キュン死」は言いすぎですよ~ (*^_^*)
続きは、もうちょっと考えさせて下さいませね。
大阪、昼と夜のどちらに行かれるのでしょう?
握手会は、手の感触を確かめて、顔をしっかり見ないと、もったいないですよ~
だって・・ ステキなお顔なんですもの、せっかくのチャンスは大事にしましょう!  ね!
前向いて、微笑む練習を! あと、一声何か!
いや、これは自分も練習しないと!
がんばりましょうね。
【2012/01/09 23:55】 | なな #- | [edit]
管理人はコメントをうれし~く、ドキドキしながら読ませていただきましたよ~ (*^_^*)
続き・・・ですか?
もろ裏だし、要望も無いし、正直、どうしようか迷っているところです。 
今年も出来る範囲で精一杯頑張りますね。
それでは、です。
【2012/01/09 20:28】 | なな #- | [edit]
もう、9日。
明けましたが、今年もどうぞどうぞよろしくお願いします。
たしかに、ご指摘のとおり、この続編を書くなら内容的に裏なんですが・・・
う~ん、準備途中のまま、要望も全然来ないし、どうしましょうかね? 
もうお蔵入りですかね?
では、詳しいことは、メールをお待ちしています。
【2012/01/09 14:06】 | なな #- | [edit]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://nana7890.blog40.fc2.com/tb.php/128-a948673b
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。